交通系ICカードのはじまり1

交通系ICカード Suicaデビュー

Suicaデビュー (電子マネー時代の幕開け)

☆Suicaは革新的な乗車券として登場 (電子マネーではなく乗車券として始まった)

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2001年11月18日、JR東日本は首都圏初のICカード乗車券システム「SUICA(スイカ)」をデビューさせた。当時の関係者の努力は計り知れないが、利用者には関係のないことなので、あえて書かないことにする。

デビュー当時はそれなりに注目されたSuicaだが、将来の電子マネー時代の礎になるとはあまり思われていなかったようだ。

当初、Suicaは電子マネーとしてではなく、新しい切符として世間に受け入れられていた。しかし、乗車券としても、それまでの切符のイメージとはまったく違っていた。当時、磁気プリペイドカードはすでに普及していたが、このような公共性の高いICカードは、一部のスキー場のリフト券にICカードを使った電子マネーが採用されていたものの、これが初めての登場であった。登場当初は電車の切符としての役割しかなかったが、今ではあらかじめお金を貯めておける(SF)、定期券が書ける、パスケースに入れたままタッチするだけで改札を通過できるなど、さまざまなメリットがある。これらは、今でこそ当たり前のことだが、当時はすべてが新しく、すぐに理解されるものではなかった。

しかし、これが電子マネーが主流となる時代の始まりであったことは確かである。SUICAには、電子マネー機能以外にも、従来の鉄道の利用方法とは異なる画期的な機能があった。

Suicaという名前は、「Super Urban Intelligent Card」の頭文字と、スイスイと改札機を通過できることを掛け合わせてカードの名前に由来しています。今では意外と知っている人は少ないが当時は普及キャンペーンとして広報されていた。その後、「Suica」という愛称が浸透し、交通系ICカードは人々の生活に定着していきます。

 

交通系ICカードは、カードにICチップが埋め込まれ、駅の改札機などに取り付けられた読み取り機と通信し、改札処理などを行う。あらかじめカードに書き込まれている(チャージされている)入金情報(SF)から、カード利用の都度、運賃を引き落とす仕組みになっている。日本の鉄道会社では、JR東日本が初めて本格的に導入した。

交通系ICカード 2 🐧磁気式からICカードへ

 Suicaが登場する前は、磁気カードを切符のように自動改札機に投入するプリペイド式の乗車券や定期券があった。JR東日本でもIOカードと呼ばれるものが運用されていた。同じく関西では阪急電鉄や大阪市営地下鉄(当時)などで共通して使えた「スルッとKANSAI」対応カードが1996年に運用をスタート。関東の私鉄や地下鉄ではプリペイド式カードの「パスネット」のサービスがあった。いずれも磁気カードが前提のシステムでした。

結果的にパスネットは08年1月、導入からわずか8年足らずで販売を終了し、07年3月に登場していた交通系ICカード「PASMO」(パスモ)が取って代わった。乗車券は磁気カードからICカードの時代へ移行していったのだ。

従来の自動改札機は、切符やカードを通すため内部の構造が複雑で、汚れたりすり減ったりする部分も多く、メンテナンスの手間がかかっていました。しかしICカードの読み取り装置は非常にコンパクトで、機械的に摩耗や定期的な調整もするような必要がありません。また、雨天の日などは濡れた切符を投入したことにより機械にトラブルを与えることもあり、メンテナンス上の悩みの種でした。この様な悩みを解決する期待も事業者側にはあり、Suica導入に踏み切ったのです。

SUICAが導入された改札 (当時の改札機にはセンサー取付用のバーがついていた)

 

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